中川学長の最新業績が発表されました。
日本企業117社を対象とした分析から、日本の不文律・暗黙的要素が多く、ヨコの調整を多用する働き方のもとでは、DXが進まないことを検証した論文です。
今川智美・中川功一(2024)日本企業におけるDXの促進要因―サイモンの人工物論の観点から―『イノベーション・マネジメント』21: 71-85.
[概要]日本企業117社を対象とした分析から、日本の不文律・暗黙的要素が多く、ヨコの調整を多用する働き方のもとでは、DXが進まないことを検証した。日本企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためには、組織のインフォーマルな側面への対応が鍵となっている。日本的経営では非公式なコミュニケーションや役割が重要な役割を果たしているが、DXを進める上での障壁となることがある。サイモンの人工物論に基づくと、組織の形態とそれによって生成されるアウトプットは一致するべきであり、ITシステムの要求にはフォーマルな構造が求められている。組織調査データによると、マニュアルや規則が整っており、部門間の横の連携が少ない組織ほどDXが進行しやすいことが示された。これにより、日本企業はDXの進行に際して、組織のインフォーマルな側面とどのように向き合うかが重要な課題であると指摘される。
論文の内容を中川学長がYoutubeで紹介しています。
日本企業のDXが進まない理由を検証。それは、働き方の古さゆえ。【研究紹介】
リサーチ事業「やさしいビジネス総研」のご紹介
株式会社やさしいビジネスラボでは、リサーチ事業「やさしいビジネス総研」を設立しました。
やさビ学長・中川や所属研究員が長年培ってきた経営学・経済学の理論・知見と分析手法で、皆様が抱える調査ニーズや、経営課題の解決に向けてベストを尽くします。
【調査実績】
・委託調査「三井住友信託銀行スタートアップサーベイ」
・独自調査「若者のSNS利用に関する調査」
・共同研究として株式会社ROOKIE様と「働き手の技能アセスメントに関する共同研究」
他、企業の財務分析や、競合分析などの実績あり。
著者・監修者
-
1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
詳しい講師紹介はこちら website twitter facebook youtube tiktok researchmap J-Global Amazon
専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
コメント