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ドミナント出店

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ドミナント出店

Domination strategy

  • ある地域に集中的に出店することで、認知度向上といったマーケティング的効果を得るのみならず、配送効率や地域集約倉庫建設といった物流面での優位性も得られる戦略。
  • 小売りや外食産業における出店戦略の基本形として知られる。

ゆっくり進めても効果は得にくく、スピードが勝負になる

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ドミナント出店とは

 外食チェーンを考えてみましょう。東京、大阪、福岡に1店舗ずつ展開するのと、都内限定で渋谷、新宿、六本木に展開するのでは、どちらが効率的でしょうか。特に物流のことを考えれば、都内にだけ進出するほうが合理的であることがわかるでしょう。

 一気にその地域を占拠しようとすることから、フランチャイズと相性のよい手法であることもわかっています。フランチャイズならば、自前で店舗建設費用を出さなくても、地域で経営者を募集すればよいためです。

 地域での認知度向上や、物流効率改善のためには、ゆっくり進めても効果は得にくく、1年程度の短期間のうちにそのエリアで一気に出店することが必要となります。流行っているチェーン店が急速に店舗数を増やすのはこのためです。それだけリスクも大きく、拡大戦略の裏付けとなるサプライチェーンの確保も大切となります。

事例紹介

セブンイレブン

■言わずと知れたコンビニ業界の王者・セブンイレブンはドミナント出店を戦略として確立させた企業としても知られています。

■特定の地域に集中的に出店するドミナント出店は、一店舗あたりの売上は下がるが、配送コストが下がり販売時間に合わせた商品の配送計画も楽になるという物量上の合理性があります。また、フランチャイズであれば店舗費用はオーナー持ちであるため低コストでの出店が可能になります。

■また、地域で独占的に出店できていれば、新商品のテスト販売をエリア限定で行い効率的に顧客の反応を確かることもできます。

■直営店とフランチャイズ店、その両方を活用しながら攻略対象とする地域を決め、集中出店することで他店を駆逐し、その地域での経営を採算に乗せる手法でここまでの一大チェーンとなったのです。このような出店方式は、今や小売や外食業界の出店戦略の基本となっています。

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