ベンチャーキャピタル
Venture capital
- ベンチャーキャピタルとは、新しい市場を作ろうとするスタートアップ企業に出資する投資会社を指す。
- ベンチャーキャピタルは、投資家から資金を預かり、未上場のスタートアップに投資する。投資した企業が上場した際にキャピタルゲイン(投資額と株式公開後の売却額との差額)という形で利益を得る。
- スタートアップ企業はベンチャーキャピタルを利用することで起業に伴うリスクを抑えながら経営の助言が得られる。
ベンチャーキャピタルから出資した場合、自由な経営が困難になるデメリットもある
関連ワード
- 資金調達
- 魔の川、死の谷、ダーウィンの海
- M&A
ベンチャーキャピタルとは
エクイティ・ファイナンスの担い手であり、ベンチャー企業の成功を支える伴走パートナーがベンチャーキャピタルです。お金を出すだけでなく、取引先を紹介したり、戦略策定の支援をするなど、様々な支援を行います。
ベンチャー企業(スタートアップ)の成長ステージは創業・シード期、アーリー期、ミドル機、レイター期と区別され、それぞれの時期に必要となる資金規模は大きく異なっています。各ステージに対応するように、大小さまざまなベンチャーキャピタルが存在しており、それぞれの強みを生かしてベンチャーを支援します。
ベンチャーキャピタルとベンチャー企業が一緒になって目指すゴールは、IPO(上場)です。上場を果たし、株式に高値がついて売買できるようになれば、ベンチャーキャピタルも、創業者・経営チームも莫大な利益を得られます。また、上場ではなく事業会社によるM&Aをゴールとするケースも増えています。
事例紹介
ANRI
■投資家から資金を集めベンチャー起業に出資するVC(ベンチャーキャピタル)のうちでも、日本で有名なのがANRIです。オンライン印刷サービスのラクスルやYouTuberの芸能事務所UUUM、オンライン学習サービスのスクーなど今では広く知られたベンチャーを発掘し出資してきたことで知られています。
■ANRIの創業者・佐俣アンリ氏は起業家にとって事業のアイデアそのものはそこまで重要だとは考えていません。それよりも、そのアイデアを100倍規模にできるだけの熱が起業家の中にあるかどうかが重要だと考えています。
■それゆえ「誰でも考えつくことを100倍の規模でやる」という熱意と工夫を要求する問いに、起業家自身がこたえられたかどうかを自分たちが出資するときの判断基準のひとつとしているようです。彼のVCが成功を収めていることを見る限り、これは起業の本質なのかもしれません。
著者・監修者
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1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
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専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
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