リスクマネジメント
Risk management
- 今日、会社は様々なトラブルや脅威にさらされている。それらに対しての対応方針を用意し、何かあったときには速やかに緊急時用のオペレーションに切り替えられるようにする。これをリスクマネジメントという。
- リスク要因の影響度と発生確率で4分類し、それぞれに対し回避・移転・低減・受容の4種類の対応をとる。
重大なリスク要因を特定・認識しておく作業を定期的に行うこと。
関連ワード
リスクマネジメントとは
リスクマネジメントは大きく2つの要素からなります。 「問題が起こる前にリスク要因」を整理し、それぞれへの対策を定めておくことが第一です。そして第2は、「問題が起こらないようにする信頼性の高い組織を作ること」でもあります。
事業組織は通例、リスク事項についてはあまり考えないことが多いです。効率化、合理化には目はいけども、その効率性を犠牲にして、収益も増えないリスク事項の管理にはなかなか時間を取れないのもうなずけます。ですが、致命的な問題が起こってしまってからでは遅いのです。
今日は、自然災害や、戦争・テロ、国際問題、はたまたネット炎上など、様々なトラブルが、いつ起こるともわからない時代です。リスク事項への対策を立てるとともに、問題の起こりにくい組織を作っていくこともまた大切になるでしょう。
事例紹介
セコム
■ひとたび起こってしまうと個人や会社に重大な問題をもたらしてしまう盗難などの犯罪行為ですが、起こってもいない時にそこにリソースを割こうとする意識は薄いものです。そのリスクを仕組みとしてまとめて引き受けるサービス、すなわち日本初の警備会社として創立されたのがセコムです。1964年、東京オリンピックの選手村などの警備を成し遂げて社会的信頼を獲得したことで有名になりました。
■それまで日本では、盗難などの犯罪行為に対しては盗難保険などの「発生後の対応」はありましたが、発生前についてはは企業も個人も自主管理が基本でした。そうしたリスクを「発生しないように」委託できるサービスという発想が新しく広く世の中に受け入れられていきました。
■現在では、セコムのような警備会社はリスクマネジメント分野における社会の重要なインフラとなりました。会社の本業に集中できるようにするためには、こうした不測のリスクの担い手は、社会的に欠かせない存在になったと言えるでしょう。
著者・監修者
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1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
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専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
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