プロジェクトを進めていくアプローチ方法には、大きく分けて「ウォーターフォール」と「アジャイル」があります。ウォーターフォールとアジャイルという2つの手法について詳しく解説し、どんなプロジェクトに、どちらのアプローチ方法が適しているのか?など紹介します。
この記事は、「プロジェクト進め方の2大アプローチ、アジャイルとウォーターフォール【プロジェクトマネジメント2】」という動画から「アジャイル」と「ウォーターフォール」についてテキスト形式で読みやすくまとめたものです。
「ウォーターフォール」と「アジャイル」の基本概念
プロジェクトを進めていく際に、「ウォーターフォール」と「アジャイル」という二つのアプローチ方法があります。どちらの手法もプロジェクトの特性に応じて使い分けることで、効率的に業務を進めることができます。
ウォーターフォール:計画重視のアプローチ
ウォーターフォールは、歴史的に20世紀にNASAの宇宙開発などで導入された手法で、大規模で予測可能なプロジェクトに適しています。
図のように「市場調査・機会発見」→「アイデア・基本仕様」→「製品設計・試作」→「事業開発」と各ステップ項目でやり残しがないようにチェックしながら次に進めることで、手戻りを減らし、確実な成果を得ることができます。
「ウォーターフォール(waterfall)」は、名前の通り「滝」から水が流れ落ちることを意味します。
ダムを開放して、水が溜まったら(ステップが完了したら)、水門を開ける、それを繰り返していくイメージになります。
トンネル工事や縦売り住宅の建設など、計画通りに進めることが重要なプロジェクトに向いています。
ウォーターフォールで進めることが向いているプロジェクト
*トンネルを掘るなどの公共事業
*建売住宅
アジャイル:柔軟性を重視したアプローチ
アジャイルは、不確実性が高いプロジェクトに適した手法です。
技術の進化や要件の変更が頻繁に発生するIT分野などで効果を発揮します。
アジャイルは、最初の計画をあえてがっちり決めずに、小さな実行単位で試行錯誤を繰り返し、必要に応じて柔軟に修正しながら進めることで、迅速に成果を上げることができます。
アジャイルで進めることが向いているプロジェクト
*ITシステムの開発(AIなど新しい技術が次々に開発され、取り込んでいく必要があるなど)
ウォーターフォールとアジャイルの使い分け
プロジェクトの特性に応じて、「ウォーターフォール」と「アジャイル」を使い分けることが重要です。
予測可能なプロジェクトには「ウォーターフォール」。
不確実性が高いプロジェクトには「アジャイル」を適用することで、効率的に目標を達成することができます。
現代の多くのプロジェクトでは、計画通りに進むことが少なくなっています。
特に、マーケティングプランや製品開発などでは、柔軟に対応することが求められます。
アジャイルの「まずやってみる」アプローチは、このような環境で特に有効です。
プロジェクトで適切な手法を選ぶためには
プロジェクトを成功に導くためには、「ウォーターフォール」と「アジャイル」という2つのアプローチを理解し、適切に使い分けることが重要です。
プロジェクトの特性や状況に応じて、最適な手法を選び、柔軟に対応することで、効率的に目標を達成しましょう。
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著者・監修者
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1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
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専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
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