ラインとスタッフ
Line and staff
- ラインとは、事業運営に直接的に関わる活動を担う職種を指す。開発、生産、営業など。
- スタッフとは、事業運営に間接的に関わる職種を指す。人事や経理を担当する事務部門、ITサポート部門、基礎研究を担う研究部門などが該当する。
- ラインの人材は個々に割り当てられた仕事に集中する一方で、スタッフの人材は組織全体を広く見て仕事を遂行する必要がある。
スタッフ部門の位置づけを正しく全社で理解し、活用することで効果は最善化される
関連ワード
ラインとスタッフとは
会社の売上を生み出すのはラインであるため、多くの会社では、ラインのほうが権限が強く、上位に置かれがちです。
しかし、会社の組織力の基盤をなすのは、スタッフ側です。優れた経理・人事・総務・法務などを有することで、ラインの力が引き出されうるし、マネジメント・チームが戦略的な意思決定や組織改革などに集中することができるようになるのです。
もちろん、ラインとスタッフ、どちらが上…というわけではありません。両方がそれぞれに優れた仕事をして、会社は機能する、という意味で、相互理解と、事業活動での連携こそが大切になるのです。
事例紹介
メルカリ
■2013年に創業したメルカリは国内最大のフリマアプリサービスを展開する企業に成長しましたが、ここまでの企業に成長できたのは、創業してすぐにスタッフ部門を整え、組織の仕組みを整えたことが大きな要因だと言われています。
■メルカリは創業より大変な勢いで成長してきましたが、そのライン組織の発展に先んずるように、調達によって得た資金を積極的にスタッフ部門に回していきました。たとえば人事面においては現代の働き手の状況に応じた時短勤務や産休・育休制度などを次々とアップデートするなど、従業員にとって働きやすい会社となっています。
■スタッフ部門の強化により、職場環境が整い、働きやすい職場をつくることで、ライン部門にさらに優秀な人材が集まりやすく・定着しやすくなりました。こうした好循環が、会社の急成長を実現してきました。
著者・監修者
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1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
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専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
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