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規模の経済、範囲の経済

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規模の経済、範囲の経済

Economy of scale, economy of scope

  • 生産量が増えるにつれてコストが安くなることを規模の経済という。生産設備が1億円だとして、それを使って1000個作ったら、1個当たり10万円のコストだが、1万個作れば、1個当たり1万円のコストになる。
  • 複数事業で共通の資源を使うことで、安価にその資源を使いまわすことができる。こちらを範囲の経済という。

ある1時点のみならず、時間軸のなかで生産量を増やしたり多角化をするなどして実現する

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規模の経済、範囲の経済とは

 事業を、一定規模まで育てるべきであることの理論的根拠が規模の経済です。一定量を生産・販売しないことには、採算ベースに乗ってきません。逆に、沢山売れれば、おのずと儲かりやすくなってきます。規模の経済の前提として、どれくらいの事業規模を目指していくのか、それを達成するためにどうするのかを発想していきます。

 規模の経済がある単一事業の中での議論なら、範囲の経済は、どれくらいの多様な事業を抱えるべきか、の判断基準になります。たとえばブランド名や、共通に使える営業基盤、店舗網などを持っているなら、それを使っていくつもの事業を運営した方が効率が良くなります。多角化戦略を考えるときの判断基準のひとつが、範囲の経済が発生するかどうかです。

 別の見方をすれば、売れ行きが伸びても、いつまで経っても1品当りコストが下がらない製品・サービスであれば、わざわざ拡大する理由はありません。共通資源の使いまわしがきかない事業に多角化しても、メリットは少ないのです。規模の経済、範囲の経済が出るような事業の形にしていくことが大切となります。

事例紹介

リクルート

■「ゼクシィ」「HotPepper Beauty」「R25」「カーセンサー」「スタサプ」など実に様々な新規事業を生み出し続けてきたリクルートだが、こうして様々な事業が実現できるのは、「共通資源」を使いまわせているからです。

■リクルートには非常に強い営業組織があり、新しい事業の種が生まれればこの営業組織の力によって成長を加速させることができます。また、新規事業創造のためのノウハウも一式整っており、新事業創出プログラム「Ring」のなかでそれは活用されています。

■新しいものを生み出し、世に送り出していくために使える共通資源が整備されているからこそ、他社よりも高い確率で、さまざまな新規事業を生み出していけるのです。

著者・監修者

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