プラットフォーム戦略
Platform strategy
- 特定の空間に供給者と需要者を集め、そのマッチングを行う場のことをプラットフォームといい、そこで収益を上げていく戦略をプラットフォーム戦略という。Googleが典型的。
- オフラインの形もありうる。場において需給をマッチングさせるという意味では古くからの卸売市場もプラットフォームであるし、ショッピングモールや商店街もプラットフォーム戦略だと言える。
需要者・供給者の双方に明確なメリットを与えることが大切
関連ワード
プラットフォーム戦略とは
近年になって登場した新しいビジネスモデルの典型例です。需要者と供給者を同じ「場」に集めて、マッチングさせることで経済的価値を生み出します。Amazonや楽天、YouTube、不動産のSUUMO、医療のエムスリーなどの例が有名です。
またインターネット空間だけではありません。任天堂のSwitchもプラットフォームと呼ばれますし、イオンモールも需給をマッチングさせるプラットフォームサービスと位置付けられます。
プラットフォーム戦略に成功すれば、その市場の支配者となることができます。これは非常に魅力的ですが、それだけにプラットフォームの地位争いは激しくなっています。需要者、供給者の双方に上手にアプローチしてユーザー数を増やしていく必要があるほか、供給者には当該プラットフォームをより効果的に使うための様々なサポートサービスを、需要者には滞留時間を増やすために様々な無料コンテンツを提供するなどして、魅力を高め続けていくことが求められます。
事例紹介
楽天
■もはや日本人なら知らない人はいないほどのメガベンチャーとして成長した楽天は、ショッピングモールサイトとして日本でも稀有な成功を遂げることができた近年の成功企業のひとつです。
■楽天のプラットフォーム上ではネットショッピングはもちろん、旅行、フリマ、金融、カード、自動車などありとあらゆるサービスがあり生活に必要なすべてを済ますことができます。また、買い物などで貯めた共通のポイントもそれらのサービスで自由に使ったり貯めたりできるポイントシステムも特徴です。
■ネット上の巨大な商店街と化した楽天には当然ながら多くの顧客が集まります。多くの顧客が集まれば商品やサービス提供者も儲かるので、楽天に出店する企業もどんどん増えていきました。そして、こうした好循環を継続していった結果、いまや国内最大級のプラットフォームとなり現在では1.6兆円もの売上にまで成長したのでした。
著者・監修者
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1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
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専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
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