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事業部制

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事業部制

Business unit

  • 会社の組織設計方法の1つ。
  • パソコン事業部、スマホ事業部、デジカメ事業部など、内容の異なる事業で構成する。
  • 各事業部単位でまとまった行動がとれる強みがある。
  • 生産、販売、開発などの機能を企業が重複して持つために非効率が生じる面もある。

本社が各事業部にメリハリをつけた経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を投入することが大切

関連ワード

事業部制とは

 組織のヒエラルキーのデザイン方法のひとつです。かつて20世紀半ばまでは、企業は生産部・販売部・購買部・開発部…といったかたちで、機能別に部門が作られることが多くありました(機能別組織)。しかし、会社組織が大きく発展するにつれて、その上に「事業」(Business)という単位を設けて、事業別に生産・販売・購買・開発といった機能をまとめ、内部で連携をとるかたちが採用されるようになっていきました。事業部制の誕生です。

 例えば、テレビ、スマホ、ゲーム機を作っている会社があるとします。テレビ事業部、スマホ事業部、ゲーム機事業部…と区切れば、各事業の置かれた状況に即した戦略判断がしやすくなります。この意味で、事業部制は各事業を上手に伸ばすために決定的に有効な組織形態となります。

 しかし、もし製造部、開発部、営業部という機能別に組織が作られていたらどうでしょう。製造の技術を高めたり、新技術を様々な製品に横展開したり、あるいはテレビ・スマホ・ゲーム機の全てを抱えて営業をしていくことが可能になります。そちらの方が事業効率が高まる場合もあり、状況に応じて使い分ける必要があるのです。

事例紹介

GM(ゼネラル・モーターズ)

■今から100年以上前、自動車という商品が世に広まり出した時代に圧倒的なシェアを誇っていたのはフォード社でした。大量生産によりリーズナブルな価格を実現した「モデルT」が大ヒットし、アメリカを走る車の大半がモデルTとなろうとしていました。

■そんなフォードの独走に歯止めをかけたのがGM社でした。GM社は消費者の嗜好の多様化を受けて、色やデザイン、価格帯など様々な自動車のラインナップを充実化。高級車から大衆車まで幅広い商品を展開することで、モデルTだけを生産するフォード社に対抗しました。

■この時GM社が採用した組織が、事業部制の原点のひとつとされています。シボレー、キャデラックなどブランドごとに、開発、製造、販売部門を設け、事業部ごとの独立採算制を敷きました。

■結果として、各ブランドがマーケティングや営業を競い合い成長することで、フォードの牙城を切り崩し、トップシェアの獲得に至ったのです。

著者・監修者

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