人工知能・AI
Artificial Intelligence
- 強いAIとは、自我があり、自分で考え、行動する存在。ドラえもんやアトム。
- 現在、社会に普及しているのは弱いAI。情報をインプットすると、それに対して答えを出してくれるもの。
- コンピュータの処理能力と、莫大なデータ(ビッグデータ)が入手可能になったこと、そしてデータの学習に関する技術革新が進み、実現可能になった。
現代はAIを引き金とした第四次産業革命期にある
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人工知能・AIとは
第4次産業革命を引き起こしている、現代産業社会の変化を特徴づける最重要技術です。これまでの産業革命では作業の機械化、動力の機械化、操作制御の機械化が起こりました。そして今、思考の機械化が起ころうとしています。それをけん引するのがAIです。
ただし現在のAIは自我をもっていません。「与えられた情報を素早く、凄まじい精度で判定するだけ」の技術です。しかし、ただそれだけのシンプルな技術であるがゆえに応用範囲が広いのです。音声データも、画像データも、文章データも、数値データも、どんなデータであろうとそれが何を意味しているのかを判定し次にとるべき行動をはじきだしてくれるのです。
AIにより機械は自律して行動をすることが可能になろうとしています。繰り返される単純労働はブルーカラーのみならずホワイトカラー労働でもAIに代替されるとみられています。人の働きかたはよりヒューマンな繰り返されない性質のものになると予想されています。
事例紹介
将棋ソフト「Bonanza」
■将棋については「駒の動かし方を知っている程度」という、まさしく素人であった化学者・保木邦仁氏が、AIの技術を用いて作成、2005年に公開しました。
■従来の将棋ソフトが「こういう局面ではこういう打ち方が正しい」という人間判断での正しい打ち手を教える仕組みであったのに対し、Bonanzaは6万局の棋譜について細かい打ち方は教えず機械に「より有利な状況にすること」だけをルールとして学習させられました。
■公開されたソフトはプロ棋士たちを次々と打ち破っていきました。アップデートが施されたVer2.0で2006年に第16回世界コンピュータ将棋選手権大会に初出場。一般のノートパソコンで動くソフトでありながら高性能なワークステーションに登載された将棋ソフトたちを打ち破り優勝しています。機械が自ら学ぶことで、複雑なプログラムを組むよりも高い精度で、かつ安価で軽いシステムにできるAIというものの可能性を知らしめた先駆的事例となりました。
著者・監修者
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1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
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専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
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