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AIDMAの法則とは?知っておきたい関連する法則

AIDMAの法則は、消費者心理を分析したマーケティング手法です。

AIDMAの法則を活用して販売までの導線を考えれば、スムーズに購入に繋がり、売上アップを目指せます。

今回の記事では、AIDMAの法則の概要から事例までを紹介するので、ぜひ自社でも取り入れてみてください。

目次

AIDMA(アイドマ)の法則とは?

AIDMAの法則は、消費者が商品を購入するまでの過程において、一定の法則があることを前提に、消費者に次の行動を促すためのマーケティング手法です。

具体的には、広告やキャンペーンなどで商品を知ってもらい、商品の魅力を伝えることで興味を持ってもらい、さらに商品の魅力を強調して欲しさを高め、最後に商品を購入してもらうような施策が考えられます。

以下では、AIDMAの法則の、それぞれの意味について解説します。

A:Attention(注意)

「Attention」は、マーケティング活動において顧客の注意を引くことを意味します。

なぜなら、競争が激しく情報が溢れている現代のマーケットでは、顧客の関心を引くことが非常に重要だからです。

顧客の注意を引くためには、以下のような方法が使用されます。

Attention
  • 鮮やかな色彩やグラフィック、ユニークなデザインを使用して、視覚的に顧客の目を引く
  • 魅力的なキャッチフレーズやスローガンを使用し、顧客の興味を引く
  • 顧客が抱える問題やニーズに焦点を当て、それを解決する商品やサービスの存在を示す
  • 意外性やユーモアを取り入れた広告やキャンペーンを通じて、顧客の興味を引く
  • ターゲットとする顧客が注目するメディアやチャネルを選択し、効果的なメッセージを伝える

「Attention」は、顧客の興味を引くための第一歩であり、その後のプロセスにつながります。

I:Interest(興味)

「Interest」は、顧客の関心を引き続けることを目指す要素です。

顧客の注意を引いた後、関心を持ってもらうように繋げていきます。

関心を持たせるためには、以下のようなアプローチが使用されます。

Interest
  • 顧客に対して、商品やサービスの特徴や利点を明確に伝える
  • 顧客自身のニーズや欲求との関連性を感じてもらう
  • 競合他社との差別化や特長的な要素を強調し、顧客に対して魅力的な提案を行う
  • 顧客に対して特典や割引、無料トライアルなどの特別なオファーを提供する
  • 商品やサービスを利用した際に得られる喜びや利益を具体的にイメージさせる
  • 顧客の個別のニーズや好みに合わせたメッセージや提案を行い、関心を引き続ける

「Interest」を喚起することによって、顧客は関心を持ち、情報を求める意欲を高めます

これにより、次の段階である「Desire(欲求を喚起する)」に進む準備が整います。

D:Desire(欲求)

「Desire」は、顧客に対して商品やサービスへの欲求を喚起することを目指す要素です。

顧客が関心を持った後、その関心を深め、商品やサービスへの欲求を高めることが重要です。

欲求を喚起するためには、以下のような方法が使用されます。

Desire
  • 商品やサービスが提供する利点や付加価値を明確に伝える
  • 顧客に対して、自身のニーズや欲求を満たすことができることを示す
  • 商品やサービスの特徴を具体的に説明し、顧客がどのように利益を得ることができるのかを示す
  • 顧客が自分自身が所有することを想像しやすいような描写や具体例を提供する
  • 他の顧客の成功事例や評判を示すことで、商品やサービスへの欲求を高める
  • 口コミやレビュー、ケーススタディなどを活用する
  • 商品やサービスの希少性や限定性、お得な期間限定キャンペーンなどを強調し、顧客に対して行動を促す
  • 商品やサービスに関連する感情を喚起する

「Desire」を喚起することによって、顧客は商品やサービスへの強い欲求を抱きます。

これにより、次の段階である「Memory(記憶に残る)」へと進む準備が整います。

M:Memory(記憶)

「Memory」は、顧客の心に商品やサービスに関する記憶を残すことを目指す要素です。

顧客が欲求を喚起された後、長期的な記憶形成を促すことが重要です。

記憶に残るためには、以下のようなアプローチが使用されます。

Memory
  • ブランドのアイデンティティやバリューを明確に伝え、顧客に印象づける
  • 独自性や差別化を強調する
  • 商品やサービスに関するストーリーを通じて、顧客の感情や共感を呼び起こす
  • ロゴ、キャッチフレーズ、ジングル、キャラクターなど、ブランドや商品に関連する鮮明な要素を使用して記憶に残りやすくする
  • ブランドや商品に関する継続的なプレゼンスを確保し、顧客が日常的に接する機会を作る
  • 顧客に向けたリマーケティングやフォローアップのコミュニケーションを行い、記憶の再活性化を図る
  • 顧客が購買意欲を忘れないように、定期的なリマインダーコミュニケーションを実施する

「Memory」を確立することによって、顧客は長期的なブランド認知や忠誠心を形成します。

そして、最終的な段階である「Action(行動を促す)」に進む準備が整います。

A:Action(行動)

「Action」は、顧客に対して具体的な行動を促すことを目指す要素です。

顧客が関心を持ち、欲求を喚起され、動機づけを得た後、実際の行動に結び付けることが重要です。

行動を促すためには、以下のような方法が使用されます。

Action
  • 顧客に対して具体的な行動を促すために、明確なコール・トゥ・アクションを提示する
  • 購入ボタンの表示、申し込みフォームの入力、連絡先の提供など、明確な指示を行う
  • 顧客が行動に移りやすくするために、簡単かつスムーズな手続きを提供する。
  • ストアやウェブサイトへのアクセスの容易化、ワンクリック注文、簡易登録など、利便性を高める取り組みを行う
  • 行動を促進するために、特典やボーナスを提供する
  • 顧客が行動に移る際に不安や疑問が生じる場合、適切なサポートやカスタマーサービスを提供する
  • 行動後も顧客との関係を継続し、リピート購入やロイヤルティを促進するためのフォローアップ活動を行う

Actionの要素は、一度顧客が行動すれば終わりではありません。

その後のサポートも続けることで、長期的なリピーターとして成長させられます。

AIDMAの法則の具体例

AIDAMAの法則を実際にどのように考えていくのか、以下で2つの方法を紹介します。

  • オンラインショッピングサイトの新規ユーザー獲得
  • モバイルアプリのダウンロード促進

ただし、以下はあくまで参考なので、必ずしも自社とマッチするAIDMAの考え方とは言えません。

考え方を応用して、自社に有効的に活用してください。

オンラインショッピングサイトの新規ユーザー獲得のAIDMA

オンラインショッピングサイトで新規ユーザーを獲得する際には、例として以下のようなAIDMAの流れが考えられます。

Attention
(注意)
ソーシャルメディア広告や検索エンジン広告を活用し、ターゲットユーザーの注意を引きます。
Interest
(関心)
商品やサービスの特徴や利点を示すランディングページを作成し、ユーザーの関心を引きます。
Desire
(欲求を喚起する)
特典や割引などの魅力的なオファーを提示し、ユーザーの購買欲求を高めます。
Memory
(記憶に残る)
メールマーケティングやリターゲティング広告を通じて、ユーザーにブランドや特典の記憶を定期的にリフレッシュします。
Action
(行動を促す)
簡単な登録手続きや初回購入の特典を提供し、ユーザーに具体的な行動を促します。

すべてWEBページで完結しますが、WEBページだからこそ、ユーザーの離脱も早いです。

新規ユーザーを獲得するには、ユーザーを飽きさせず、離脱させずに強く興味を持たせ、素早い行動に繋げることが重要です。

モバイルアプリのダウンロード促進のAIDMA

モバイルアプリのダウンロードを目的とした場合、以下のようなAIDMAの流れが考えられます。

 Attention
(注意)
アプリストアでの広告や検索結果で目立つようなアプリアイコンやキャッチフレーズを使用し、ユーザーの注意を引きます。
 Interest
(関心)
アプリの魅力的な機能や使いやすさを伝えるアプリ説明ページを作成し、ユーザーの関心を引きます。
 Desire
(欲求を喚起する)
アプリの特典や限定コンテンツをアピールし、ユーザーにアプリのダウンロード欲求を喚起します。
 Memory
(記憶に残る)
リマーケティング広告やソーシャルメディア広告を活用して、ユーザーにアプリの存在を定期的にリマインドします。
 Action
(行動を促す)
ワンクリックでのダウンロードや友達紹介特典などの行動促進要素を設け、ユーザーに具体的なアプリダウンロードの行動を促します。

アプリのダウンロードは、何かしらのメリットや強い興味がなければ行動につながりません。

そのため、Desireの部分が重要だと言っても過言ではないでしょう。

数あるアプリのなかから選んでもらえるように「魅力的かつスムーズに使いやすく」のような点を重点的に考えると良いです。

AIDMAの法則を使った企業事例

AIDMAの法則は、様々な業界で使われるマーケティング手法です。

そのため、大手の企業も取り入れています。

有名な例として、株式会社ハウス食品が行った戦略を見ていきましょう。

株式会社ハウス食品が行った「AIDMAを活用したマーケティング戦略」では、商品の認知度を高めるために、SNSを活用したキャンペーンを実施しました。

具体的には、Twitterで「#おうちごはん」とつけるキャンペーンを実施し、自宅で作った料理の写真を投稿すると、抽選で商品が当たるというものです。

同じように、SNSを使った例として株式会社リクルートマーケティングパートナーズが行った戦略があります。

株式会社リクルートマーケティングパートナーズでは、消費者が商品に興味を持つような情報発信を行い、商品の魅力を伝えることで購買につなげました。

具体的には、商品の特徴や使い方などを紹介する記事をWebサイト上で公開し、SNSで拡散することで多くの人に知ってもらうという戦略です。

一見SNSでの発信だけに見えますが、その裏にはAIDMAの法則による戦略が練られています。

AIDMA(アイドマ)の法則以外のフレームワーク

AIDMAの法則は、多く利用されているマーケティング手法ですが、AIDMAに近いフレームワークも存在します。

そもそもフレームワークは、時代に合わせた新しい概念が作られており、AIDMAの法則についても、一部では「古い」と言われています。

自社のビジネスモデルによってどのフレームワークを活用するかは異なるので、以下で紹介するフレームワークも検討してみましょう。

AISAS(アイサス)

AISASの法則は、マーケティングにおける顧客の購買プロセスを表すモデルです。

AISASは、「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Search(検索)」「Action(行動)」「Satisfaction(満足)」の頭文字を取ったものです。

以下に、AISASの法則の各要素を解説します。

 Attention
(注意)
顧客の注意を引くために、広告、マーケティングコンテンツ、パッケージデザインなどを活用します。魅力的なキャッチフレーズやグラフィック、広告媒体の選択などが重要です。
  Interest
(関心)
注意を引いた後、顧客の関心を維持・高めるために、商品やサービスの特徴や利点を示します。顧客に対して魅力的な提案や付加価値を伝えることで、興味を持たせます。
  Search
(検索)
関心を持った顧客が詳細な情報を求めて検索を行います。ウェブサイトや商品カタログ、口コミやレビューなどの情報源を活用し、製品やサービスに関する情報を提供します。
  Action
(行動)
顧客が購買や契約、申し込みなどの具体的な行動を起こします。行動を促すためには、購入ボタンや申し込みフォームなどの明確なコール・トゥ・アクションを設定し、簡便な手続きを提供します。
 Shere(共有)消費者が商品について情報を共有する段階です。このステップでは、消費者が商品について他人に伝えるように設計しなければいけません。「Share」の目的は、消費者に商品について他人に伝えてもらうことなので、商品の良さや特徴などをアピールすることが重要です。

AISASの法則は、顧客の購買プロセスを理解し、それに応じたマーケティング戦略を展開するための手法として活用されます。

各要素は顧客の視点からアプローチし、顧客のニーズや要求に合わせたコミュニケーションと体験を提供することが目指されます。

AISASの法則を使った企業のマーケティング戦略には、スターバックスやライザップなどがあります。

スターバックスでは、店舗内での商品の陳列や、季節限定商品の販売などで、消費者の関心を引きつけました。

ライザップでは、テレビCMやSNS広告などで、消費者に商品を認知させるとともに、口コミで商品を共有するよう促しています。

AISASについて詳しい記事はこちら>>

AISCEAS(アイセアス)

AISCEASの法則は、以下の要素から成り立つフレームワークです。

Attention
(認知する)
広告やキャンペーンなどで商品を知ってもらうことが目的です。
  Interest
(興味を持つ)
商品の魅力を伝えることで興味を持ってもらいます。
Search
(調べる)
商品に関する情報を提供するウェブサイトやブログなどで、商品の魅力を伝えることで興味を持ってもらい、商品を購入してもらうような施策です。
Comparison
(比較)
商品を比較する段階です。インターネットやSNSから得た情報を用いてユーザーがそれぞれ比較を行います。レビューをみたり、口コミを検索するなどして商品の値段、仕様、機能などについて比較します。
 Examination
(検討)
商品を購入するか検討する段階です。インターネットやSNSから得た情報を元に実際に商品を購入するか否かを検討します。売り手は消費者に向けてWEBサイトを通じて積極的に情報を与えることで対策を行えます。
Action
(行動)
商品を購入する段階です。消費者は前段階を何度か検討し商品を購入するべきかきめます。売り手は消費者が購入しやすいように何パターンかの購入方法を選択させることで対策も可能です。
Share
(共有する)
感想を共有する段階です。商品を購入し実際に使用したユーザーが自身の体験をブログやSNS、YouTubeなどのメディアを用いて発信され共有されます。共有された情報は他のユーザーのAttention,Comparision,Examinationにつながります。

AISCEASモデルを使ったマーケティング施策例としては、認知段階ではWebバナー広告やキュレーションサイトを使った施策が有効とされています。

比較検討段階ではオウンドメディアやランディングページによって消費者の比較検討を促すことができます。

SIPS(シップス)

SIPSの法則は、以下の要素から成り立つフレームワークです。

Sympathize
(共感)
企業や消費者が発信する情報をTwitterやFacebook、Instagramなどでみてその情報に共感するという段階です。
 Identify
(確認)
消費者が共感した情報をより調べる段階のことで、SNSなどで伝わりきらなかった情報を主にインターネットで確認作業をします。その時にGoogle検索上位に上がるようにSEO対策を施す必要があります。
Participate
(参加)
共感したSNSの情報やその他のWEB上の情報に「いいね」をするなどの行動を起こした段階をさします。
 Share & Spread
(シェア&拡散)
共感した情報に対してシェアするなどの行動を起こし、方法を拡散させる段階のことを指します。

主にWEBにおけるマーケティング手法として活用されます。

企業の例としては、木村石鹸があります。

木村石鹸は、シャンプーやリンスといった洗髪料の他、水回りの掃除用品などを展開している石鹸メーカーです。

木村石鹸では、2019年12月にヘアケア商品を新発売し、認知拡大を目指してInstagramやTwitterに広告を出稿し、注目を集めました。

AIDMAの法則を活用して売れる導線を作りましょう

AIDMAの法則は、マーケティングを行う上で理解しておくべきフレームワークです。

AIDMAの法則に近いフレームワークもありますが、まずは基本のAIDMAから覚えておくと良いでしょう。

AIDMAで戦略を考えた後に、自社に合わせた他のフレームワークも活用してください。

著者・監修者

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