マネジメントオブテクノロジー(高田仁・九州大学)
講師プロフィール
九州大学大学院経済学研究院産業マネジメント専攻(九州大学ビジネス・スクール;QBS)教授
専門領域は技術商業化とアントレプレナーシップ。大手メーカー、コンサルタント、技術移転機関の取締役を経て現職。九州大学のアントレプレナーシップ・センター(QERC)も兼務。企業の新規事業開発やVC投資委員会のアドバイザーなど多数。RTTP(Registered Tech-Transfer Professional;国際・認定技術移転プロフェッショナル)。
科目概要
MOTとは、技術的価値を経済的価値に転換する経営マネジメントに必要な知識と理論の体系です。長らく日本企業は、高いものづくり力によって国際的な競争力を維持してきました。しかしながら、VUCA時代と呼ばれる近年では、個別の技術に磨きをかけるだけでは事業成長を果たすことが困難です。この講義では、技術に立脚した企業や事業の競争優位の源泉を読み解きながら、MOTに関する基本的な知識や理論を学びます。
オンデマンド講義
MOT(マネジメント・オブ・テクノロジー)とは?
文系が理系を理解する、理系が文系を理解するための科目
ものづくりのアーキテクチャー
ものづくりを戦略に繋げるための基本発想
コア技術戦略
会社としてコア技術を確立することの大切さ
知的財産戦略
知的財産はどう管理すべきか
イノベーション
技術管理の観点からのイノベーションの理論と方法
組織構造と組織プロセス
技術に応じた組織構造とプロセスのデザイン
事業システムと価値創造
技術、製品・サービスを、売上・利益につなげるための仕組みづくり
新規事業創造とアントレプレナーシップ
新技術を商業化するための技法と精神
※動画には受講生限定のメンバーエリアからアクセスできます。
ライブ講義
2024年の授業
1. ケーススタディ:コア技術から製品、ビジネスモデルへの発展(コダック)(無料公開)
イノベーションの罠を乗り越えろ:コダックの教訓から学ぶ、技術革新への適応戦略
急速な技術革新が進む現代社会において、かつての成功体験が足枷となり、新たな変化に適応できない企業は淘汰されていきます。本講義では、写真フィルムで世界を席巻したコダックが、デジタルカメラの登場により衰退していった事例を取り上げます。
コダックの例を通じて、技術革新がもたらすS字カーブの転換点をいかに捉え、新しい技術やビジネスモデルへシフトしていくかを学びます。ドラッカーの言葉にあるように、「成功している事業が障害である」状況から脱却するための戦略について、深く掘り下げていきます。
本講義は、起業家だけでなく、大企業や中小企業で働くすべての人に役立つ内容となっています。イノベーションの罠に陥らないために、技術革新への適応力を高める方法を身につけましょう。
講師の高田仁先生は、技術商業化とアントレプレナーシップの専門家であり、豊富な実務経験を持つ九州大学の教授です。先生の知見を通じて、不確実な時代を乗り越えるための実践的な知恵を学ぶことができるでしょう。
2. ケーススタディ:ものづくり中小企業の『コト』づくり(オオクマ電子)(無料公開)
「ものづくりから『コト』づくりへ:オオクマ電子に学ぶ、中小企業の新たな価値創造戦略
日本の経済を支えてきた中小企業は、グローバル化や技術革新の波にさらされ、従来のものづくりだけでは生き残りが難しくなっています。そんな中、ものづくりに加えて『コト』づくりに着目し、新たな価値を生み出している企業があります。
本講義では、その一例としてオオクマ電子の取り組みを紹介します。オオクマ電子がどのようにして『コト』づくりに挑戦し、自社の強みを活かしながら事業を展開しているのか、その戦略と実践について学びます。
講師の高田仁先生は、技術経営とアントレプレナーシップの専門家であり、中小企業の事業革新を数多く支援してきました。先生の知見を通じて、ものづくり中小企業が『コト』づくりに乗り出すためのヒントを得ることができるでしょう。
本講義は、中小企業の経営者や実務担当者だけでなく、中小企業と協働する大企業の方々にも有益な内容となっています。『コト』づくりの本質を理解し、新たな価値創造の可能性を探るための機会としてご活用ください。
3. ケーススタディ:レイヤー構造で価値創造の戦略ポイントを読み解く(有料会員限定)
レイヤー構造を活用せよ:価値創造の新たな戦略フレームワーク
事業環境が複雑化する中、企業は自社の強みを活かしながら、市場の変化に柔軟に適応していく必要があります。そのためには、事業の全体像を俯瞰し、価値創造の戦略ポイントを的確に捉えることが不可欠です。
本講義では、レイヤー構造という新たな視点から、事業の構造を読み解く方法を学びます。レイヤーとは、対象を複数の層に分解し、各層の機能と相互関係を分析するフレームです。この考え方を用いることで、自社の強みを活かせる層を特定し、効果的な資源配分を行うことができます。
講師の高田仁先生は、技術経営とアントレプレナーシップの専門家であり、多様な産業の事業構造を分析してきました。先生の知見を通じて、レイヤー構造の基本概念と活用方法を理解し、自社の事業戦略に応用するためのヒントを得ることができるでしょう。
本講義は、事業戦略の立案に携わる経営者や実務担当者、新規事業開発に取り組む方々に特におすすめです。レイヤー構造という新たな視点を取り入れることで、価値創造の戦略ポイントを見極める力を養いましょう。
4.価値創造における個人の内面の重要性(有料会員限定)
価値創造の源泉は個人の内面にあり:自己と向き合う勇気が革新を生む
企業が持続的に価値を創造していくためには、組織の力だけでなく、個人の力が欠かせません。特に、激しい変化が続く現代社会においては、個人の内面の強さと柔軟性が、イノベーションを推進する原動力となります。
本講義では、価値創造における個人の内面の重要性に焦点を当てます。自己と向き合い、内なる声に耳を傾けることで、個人はどのように創造性を発揮し、新たな価値を生み出すことができるのでしょうか。内面の力を引き出すための思考法やスキルについて、事例を交えながら探求します。
講師の高田仁先生は、技術経営とアントレプレナーシップの専門家であり、イノベーションを生み出す個人と組織の在り方を研究してきました。先生の知見を通じて、内面の力を活かした価値創造のあり方を学ぶことができるでしょう。
本講義は、イノベーションや新規事業開発に携わる方々、自己成長に関心のある全ての方におすすめです。個人の内面に目を向け、自らの可能性を引き出すヒントを得ることで、価値創造への新たな一歩を踏み出しましょう。
2023年の授業
ケーススタディ:コア技術戦略(3M)
やさビ初の九州エリアからの傘下は、九州大学ビジネススクールの名物教師・高田仁先生です!MOTは、エンジニアのための経営学であり、文系職が技術を理解する目を養うためのすべ。それは、開いたことの無かった、もう半分の世界への扉。文系職のあなたも、理系職のあなたも、技術をちゃんと経営目線で考えられるようになりましょう!その第一歩は、会社が軸とすべき「コア技術」を、どう育て、どう管理するか!MOT、基本から始めていきましょう!
ケーススタディ:コア技術から製品、事業システムへの発展(コダック)
文系が、技術を経営にどう活かすかがわかるようになる。理系が、経営で技術を考えられるようになる。その大切さはシリコンバレーや近年の中国の躍進を見ていれば誰しもわかること。それが苦手なんだったら、克服すればいいんじゃない?長年、技術の商業化に携わってきた九州大学・高田仁先生に、技術のマネジメントの仕方を、教えてもらいましょう!
ケーススタディ:ものづくり中小企業の『コト』づくり(オオクマ電子)
九大・高田先生の中核理論「コトづくり経営のための7要因」。それが、あなたの武器にできてしまう1時間!技術はあれどもイノベーションに結びつかない。それを打破するのが「コトづくり7要因」。事例の中で、生きた理論として学んで頂きたいと思います!
ケーススタディ:レイヤー構造で価値創造の戦略ポイントを読み解く 「ビジネスはレイヤー構造化している」。
ハイテク経営界隈で静かに広がっているこの重要な考え方を、いち早く皆さんにも知ってもらい、力にしてもらおうと思います!十分な顧客価値が提供できていないのは、どのレイヤー?それを見抜ければ、他者より先にイノベーションを起こせる。あなたに新しい気づきを与えてくれる、九州大学の名物教授の講義を楽しく学んでしまいましょう!
さらなるアウトプットをしたい方へ
アドバンスドなチャレンジをしたい方向けに、特別な問題を用意しています。
学長からフィードバックいたしますので、ぜひ挑戦してみてください。
あわせて学長との面談を活用して、疑問質問など追加の質問もしてみてください!
▶MOT2024アドバンスト問題はこちら
▶MOT2023アドバンスト問題はこちら
参考テキスト
MOT「技術経営」入門、延岡健太郎、日本経済新聞社