デジタル・トランスフォーメーション・DX
Digital transformation
- デジタル技術の革新により、ビジネスや社会の基盤がデジタル空間になること。
- デジタル空間上に私たちの生活やコミュニケーションを再現しようとしたものをメタバースという。
- かつてはデジタルは、リアルの付随物であった。今日は、デジタルがリアルを包摂し、リアルがデジタル空間の構成要素のひとつになろうとしている。
生活、事業、生産、物流、販売・マーケティングと様々な領域でDXが起こっている
関連ワード
デジタル・トランスフォーメーション・DXとは
気がつけば私たちの生活は大半がデジタルになっています。仕事はすべてコンピュータとネットワークで行うようになっているし、移動時間もあなたはSNSの中や動画サイトの中にいるのではないでしょうか。その中では生身の人間が喋ったり、スポーツをしたり、演技をしたり、講義をしたりしているかもしれませんが、あなたがそれを受け取るのはすべてデジタル空間の中です。これがアフターデジタルの考え方です。
よくよく考えてほしいのですが、いま生活の大半がデジタルになる中で果たしてどれだけのサービスが日本企業によるものでしょう?デジタル空間に占める日本企業の割合は著しく小さいと言わざるを得ません。そのような意味で日本企業・日本社会のDXは待ったなしなのです。
全てがデジタルになるからこそ価値を生み出せるのはリアルである、というのもまた事実です。究極的には人が行うパフォーマンスにこそ価値があるのです。リアルとデジタルのこの関係に注視しどちらにどう取り組むのかを決めるべきです。
事例紹介
スタディサプリ
■リクルートの新規事業創出プログラムから生まれた高校生・中学生向けの学習講義をインターネットで安価に提供するサービス。
■中高生の教育リソースは専ら都市圏に集中しています。予備校も、進学校も東京ならばいくらでもあり、進学情報も簡単に手に入りますが、地方では手そうした教育資源は乏しいものです。こうした教育インフラ格差を埋めるものとして企画されたのがスタディサプリです。都内の有名予備校の講義を、デジタルの力を使ってフラットに、安価に全国の学生に届けます。技術を用いた社会課題の解決、格差是正という型的・理想的な社会のDXの例だと言えます。
■講義自体は予備校講師が行うという点も重要です。リアルで実施された講義をデジタル空間を通じて、異なる時と場所で享受できるのです。まさにデジタルがリアルを包摂したアフターデジタルのかたちです。
著者・監修者
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1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
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専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
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