5why分析
Five why
- トヨタ生産方式の手法。本当の課題、根本原因に行き着くまで、なぜを5回は繰り返してみよう、というもの。
- 5回という数字は象徴的なものであり、必ず5回でなければならないわけではない。あなたが十分と思っているよりも、あと1回、2回は問う。
- 深く掘り下げるだけでなく、別の原因を考えてみるのもよい。
問題を掘り下げたうえで、もっとも効果を上げうる部分を改善する
関連ワード
5why分析とは
原因の追求を一回で終わりにはすべきではないということです。特に、誰のせいなのかという犯人探しになりそうな場合に属人的な問題に帰着させず、組織としての問題として改善策を考える場合には意識的に用いるべきです。
深く掘れば根本原因にたどり着くというわけではなく、多様なレベルの多様な問題として分析し、効果の大きいところ、手を付けやすい所を見つけていきます。「色々な原因の、色々な解決案を出す」というところに効果があるのです。
改善策の実行ありきであることはとくに強調しておきたいところです。課題の議論ではなく、その後の実行のほうが大切であることを考慮すれば「実行のしやすさ」という観点が5why分析から出てきた様々な解決案の優先順位付けのポイントとなります。
事例紹介
JR福知山線脱線事故
■日本の鉄道史におけるもっとも痛ましい事故となったJR福知山線の事故。再発を防ぐため、多角的に問題が検討され、根本原因が追究されました。
■人々は当初、居眠り運転をしていた運転士をやり玉に挙げました。だが、問題を総合的に分析するなかで、かなりの高速で運行しなければならない過密ダイヤや、区間のルートの形状などの構造的な問題が明らかになっていきました。
■さらに、運転士はなぜ居眠り運転をしてしまっていたのかが検討され、運転士に極度の精神的負担を強いる同社の組織文化に問題があることがわかっりました。こうしてこの事故は運転士個人の属人的なミスとして片づけられることなく、鉄道ダイヤや企業体質といった部分での根本的な改善に繋げられていくこととなったのです。
著者・監修者
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1982年生。経営学者/やさしいビジネススクール学長/YouTuber/東京大学 経済学博士
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専門は、経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営。
「アカデミーの力を社会に」をライフワークに据え、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。
「やさしいビジネススクール」を中心に、YouTube・研修・講演・コンサル・著作等で経営知識の普及に尽力中。
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