言語化の技術(堀田 秀吾・明治大学)

開講時期:2026年6月~2026年7月
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講師プロフィール

言語学者(法言語学、心理言語学、コミュニケーション論、理論言語学)。明治大学教授。
専門は「法言語学」で、裁判や広告におけることばの分析を行いながら、同時に人々の暮らしに役立つ実践知を科学的根拠を用いて研究している。
国内外では特に、商標や裁判員裁判などの司法における言語使用・コミュニケーションを中心に、理論言語学、コーパス言語学、語用論、心理言語学などの言語学の諸分野および社会心理学、脳科学などの様々な学術分野の知見を融合し、多角的な研究を展開している。


堀田 秀吾先生の詳しいプロフィール

科目概要

「言いたいことはあるのに、うまく伝えられない」「考えはあるのに、ことばが出てこない」——そんな経験は、才能の問題ではありません。
本講義では、言語学者・堀田秀吾氏と経営学者・中川功一氏が対談形式で、「言語化できない」という現象を科学的に解き明かします。なぜ人間はことばにするのが苦手なのか。そして、言語化の苦手さが組織にどれほどのコストをもたらしているのか。
フレーミング効果やナッジ理論など、行動経済学の知見と言語学が交差する地点から、「ことばの設計」の本質に迫ります。
言語化は、鍛えられる技術です。そのことを実感できる60分です。

この科目でできるようになること

「言語化できない」は才能の問題ではなく、技術の問題です。本科目では言語学・心理言語学の知見をもとに、思考・感情・意図を的確にことばにする技術を体系的に学びます。感情粒度、協調原理、セルフトークなど、科学的根拠のある手法を実践的に習得します。

受講後は、曖昧な思考や感情を解像度高く言語化し、相手を動かすことばを選べるようになります。職場での1on1・メール・依頼・フィードバックなど、あらゆる場面で「伝わる」コミュニケーションを実現する、再現性ある言語化の習慣が身についた状態を目指します。

オンデマンド講義

第1回 思考と言語


思考は非言語的なイメージや感覚として処理されることが多く、それを逐語的に変換する作業が「言語化」です。この回では言語化を阻む壁を紹介し、コース全体の地図を示します。

第2回 ことばが判断と記憶を変える


記憶の改変実験を軸に、ことば一つで事故の記憶が変わるという現象を解説します。また言語学者ポール・グライスの「協調原理」(1975年)を簡単に紹介し、言葉の選択が相手の理解をどう導くかを考えます。

第3回 感情と経験を言語化する


「なんとなく嫌だった」で終わらせず、感情を解像度高く言語化する力を「感情粒度」といいます。感情粒度が高い人ほどストレスへの対処が上手いことが研究で示されています。また、感情語彙を増やす実践的な方法、ジャーナリング(書いて吐き出す)の有効性に関する研も取り上げます。

第4回 聞く力と引き出す言語化(受信スキル)


言語化は発信だけではありません。相手の思考を引き出す「質問の技術」、言語学的しくみから「閉じた質問と開いた質問の違い」等を解説。1on1やフィードバックの場面にすぐ使える内容にします。

第5回 人を動かす言語化(発信スキル)


人に何かをしてもらいたい時の言語化の技術を学びます。「叱るときのことばの選び方」(行動ではなく人格を攻めない)も扱います。

第6回 書く vs 話す言語化


文字(ひらがな・カタカナ・漢字)にはそれぞれ心理的な重みが違うことを言語学の視点から解説します。メール・チャットでの誤解が起きやすい理由や、それを補うことばの工夫を紹介。また「コード・スイッチング」(場によってことばを切り替える技術)という概念で、TPOに合わせた言語化を考えます。

第7回 自分を変える言語化


自分に向けることばの使い方が、行動と感情を変えます。内言語(セルフトーク)、「if-then プランニング」などを紹介します。行動ルールを言語化するだけで、実行率が大幅に上がる研究は多数あります。また、自己イメージを変えることばの力も取り上げます。

第8回 言語化の習慣をつくる(実践・まとめ)


この最終回では、7回分の内容を整理し、毎日5〜10分で続けられる実践メニューを紹介します。

さらなるアウトプットをしたい方へ

アドバンスドなチャレンジをしたい方向けに、会員限定でアドバンスト問題を用意しています。
やさしいビジネススクールからフィードバックいたしますので、ぜひ挑戦してみてください。

ライブ講義

言語化は才能ではなく、技術である 言語学×行動経済学で読み解くことばの力

2026年6月11日(木)20:00~

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