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プラットフォーム戦略(根来 龍之・早稲田大学名誉教授、名古屋商科大学ビジネススクール教授)

開講時期:2025年6月~2025年7月
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講師プロフィール

デジタル経営研究センター所長、名古屋商科大学ビジネススクール(東京校)教授、大学院大学至善館 特命教授、早稲田大学名誉教授(元 同大学ビジネススクール教授)。
京都大学文学部哲学科卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。鉄鋼メーカー、早稲田大学ビジネススクール教授などを経て現職。経営情報学会会長、国際CIO学会副会長、組織学会理事、ビジネスモデル学会理事、Systems Research誌編集委員、California大学Berkeley校客員研究員、CRM協議会顧問、会計検査院契約監視委員会委員長、IT Japan Award審査員、(自動車研究所)JNX運営委員、国際IT財団理事などを歴任。経営情報学会論文賞を3回受賞。企業顧問やセミナー講師など、実業界との多様な接点を持つ。主な単著に『集中講義 デジタル戦略』『プラットフォームの教科書』『ビジネス思考実験』『事業創造のロジック』(以上、日経BP社)、『代替品の戦略』(東洋経済新報社)など。

根来先生の詳しいプロフィール

科目概要


プラットフォームビジネス(PF)の定義から始めて、その特徴や重要性、そして従来ビジネス(バリューチェーン型)より、なぜ「寡占化や一人勝ち」が起きやすいのか考えます。さらに、当事者視点で、ベンチャーのPF立ち上げ、既存事業者のPF進出についても考えます。

ライブ講義

プラットフォーム論からエコシステム論へ


プラットフォーム(PF)の発展と顧客活動のサポートを追求した結果、いくつかの業界では、業界の垣根を超えた統合的サービス提供が始まっています。MaaSなどがその例です。PFは、エコシステム(データ共有によって、顧客顧客を向上するための連携構造)へと発展しているのです。また、IoTによる顧客データの自動収集が、サプライチェーンプレイヤーと共有されると、サプライチェーンもエコシステム化が進みます。

第1回:プラットフォームビジネスは、なぜ重要なのか?

2025年6月2日(月)20:00~21:00

第2回:プラットフォーム論からエコシステム論へ

2025年6月16日(月)20:00~21:00

オンデマンド講義

1:プラットフォームという言葉



欧米では「プラットフォーム(PF)」という言葉は日常用語です。そこで、まず、日常世界でPFという言葉がどういう意味で使われているか示します。語源的には、「周りの部分よりも高くなった水平で平らな場所(台地)」という意味だと言われています。

2:実業界で使われるプラットフォーム概念



直近の時点で、実業界でどういう意味で「プラットフォーム」という用語が使われているかを示します。複数の製品で使うモノ、複数サービスの共通基盤、データ希望等の意味で使われることが多いようです。

3:アカデミックタームとしてのプラットフォーム概念



アカデミックのプラットフォーム論は、「プラットフォーム部品論(技術・共通部品・土台論)」と「プラットフォーム製品・サービス論」に大別できます。この授業で扱うのは、後者の「プラットフォーム製品・サービス論」です。

4:根来の「プラットフォーム」概念の定義



根来は、プラットフォーム(PF)を「他プレイヤー(企業、消費者など)が提供する製品・サービス・情報と一体になって初めて価値を持つ製品・サービス」と定義しています。ここで重要なのは、他プレイヤー(企業、消費者など)の存在です。彼らを補完事業者、かれらの製品・サービス等を「補完製品」と呼びます。PFは、補完製品によって多様なニーズに応えられるので、従来ビジネスより成長が速く、事業の市場価値も高くなる傾向があります。

5:プラットフォームビジネスの特徴と強み



プラットフォームビジネスに生まれる特有の現象として、ネットワーク効果があります。「利用者にとっての物やサービスの価値が、すでにその物やサービスを利用している他の利用者の数に依存する」現象です。このメカニズムが働くビジネスでは、寡占化や一人勝ちが生まれやすくなります。

6:プラットフォームビジネスの一人勝ちメカニズム



実際には、プラットフォームビジネス(PF)の種類によって、寡占化や一人勝ちの状況が異なります。それは、ネットワーク効果だけでなく、先発優位、規模の効果、他事業からの顧客誘導しやすさも影響するからです。ただし、攪乱要因として、スイッチイングコスト、ニッチ市場の存在、マルチホーミング、クロスホーミング、政府の規制などもあります。これらの要因の強さの違いが、製品/サービスによる、寡占度や一人勝ちの有無が変わる理由です。

7:ベンチャーによるプラットフォームの立ち上げ



PFの立ち上げ(キックオフ)に成功するためには、以下を上手にマネジメントする必要があります。参入タイミング、初期の積極的マーケティング投資、キャッシュフロー重視の経営、以上によるサイド間ネットワーク効果の促進。

8:既存企業のプラットフォーム事業への進出



バリューチェーン型の既存事業で成功している企業が、顧客業界の「効率化や構造改善」のためにPF事業を始めることがあります。コマツのスマートコンストラクションはその先進事例です。ただし、既存のシェア重視のモノ売りビジネスと矛盾するところがあり、両利きの経営が求められます。

「プラットフォーム戦略をもっと楽しむ!3つの企画」

やさしいビジネススクール会員のみなさま、こんにちは!
やさしいビジネススクール「学習コンシェルジュ」です。
今回は「プラットフォーム戦略」をより深く、そして楽しく学ぶための新企画を3つご用意しました。

いずれも「他の受講生との交流を増やしたい」「ライブ講義やオンデマンド講義を日常に活かしたい」という声から生まれた企画です。どれもノー準備・途中参加OKなので、お気軽にご参加ください。3つすべて参加すれば相乗効果も期待できるはずです!

下記にて各イベントの詳細と参加メリットをまとめていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

Zoom情報(3企画共通)

  • 有料会員限定でお知らせしております!

① オフィスアワー


ワークショップに参加した方は、そこで出た疑問をさらに深掘りできる場にもなります。もちろん、オフィスアワーからの参加でも大歓迎です!

日時

2025年6月27日(金)20:00~21:0-0

こんな方におすすめ

  • 根来先生に直接質問してみたい、学びを深堀りしたい
  • アドバンスト問題の進め方や具体事例が知りたい
  • プラットフォーム戦略を実務に活かすためのアドバイスを受けたい

当日の想定トピック

  • 根来先生へのQ&Aとディスカッション
  • プラットフォーム戦略の個別・具体的な応用例
  • アドバンスト問題に取り組むポイント
  • 取り組みや今後の展望

 

② アドバンスト問題サークル

日時

未定

こんな方におすすめ

  • アドバンスト問題をやろうと思うが、ひとりではなかなか進まない
  • 課題の難しい部分や統計の考え方を一緒に学びたい
  • 他の受講生との繋がりを持ちながら、確実に提出までたどり着きたい

サークル主宰

経営マスターゴールド 西尾陽介さん

サークル活動内容

  • オンラインで1時間集まり、情報交換しながら課題に取り組む。
  • 実際に入力や演習をしながら、その場で疑問点を共有。
  • 完成に向けてお互いサポートし合うので、モチベーションも持続。
  • エクセルシートで実際にワークします!
    • 根来先生より提供いただいた課題用エクセルを使って、手を動かしながら理解を深めます。
    • 統計や分析要素が入っているので、一緒にやればわからないところも質問しやすい!
    • 課題の理解が深まり、スムーズな提出につながります。また、仲間と学ぶことでペースメーカーができる点も大きい魅力です!

参考書籍

根来龍之・藤巻佐和子・足代訓史『デジタル化の二周目問題(仮題)』中央経済社
根来龍之『集中講義 デジタル戦略』日経BP
根来龍之『プラットフォームの教科書』日経BP

さらなるアウトプットをしたい方へ

アドバンスト問題(全講義終わった後さらなるアウトプットを目指す方のための問題)
アドバンスドなチャレンジをしたい方向けに、特別な問題を用意しています。
学長からフィードバックいたしますので、ぜひ挑戦してみてください。
あわせて学長との面談を活用して、疑問質問など追加の質問もしてみてください!

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