吉田 満梨(神戸大学)

所属・職種
吉田 満梨 (よしだ まり)所属:神戸大学 大学院経営学研究科・経営学部
職種:准教授
講師プロフィール
2009年 神戸大学大学院経営学研究科 博士後期課程修了、首都大学東京 助教、立命館大学 准教授を経て、2021年より現職。
専門はマーケティング論で、特に、新しい製品市場の形成プロセスに関心を持つ。
やさしいビジネススクールでの担当科目はエフェクチュエーション。
エフェクチュエーションとは、サラス・サラスバシー(自身も起業家にして、ノーベル経済学賞受賞者ハーバード・サイモンに師事し、博士号を取得したインド系女性経済学者)が提唱したもので、成功した起業家と、成功した大企業マネージャーの比較研究から明らかになった、企業かに固有な思考・行動様式のこと。
吉田満梨先生は、サラスバシーの著書『エフェクチュエーション』の翻訳プロジェクトに携わる。
2023年、エフェクチュエーションの入門書『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』(←リンク埋め込みhttps://amzn.asia/d/cwBqDxT)を執筆。
2025年、組織におけるエフェクチュエーションの実践“Effectuation within Organizations” にて、サラス・サラスバシーと、青野慶久(サイボウズ代表取締役社長)のパネルディスカッションにおいて、モデレーターを務める。
講義の案内
エフェクチュエーション
「エフェクチュエーション」は、エキスパートの起業家から発見された、不確実性に対してコントロールによって対処する思考様式です。
新しい事業や市場の創造、イノベーションといったビジネス上の課題だけではなく、一人ひとりのチャレンジを前に進めるために活用いただくことのできる、創造プロセスの一般理論と言えます。
予測ができないような未来や、思うようにならない外部環境に対して、一歩を踏み出し、自らデザインするためにご活用いただけると期待しています。
専門分野及び関連分野
経営学,商学,価値共創 市場形成プロセスの分析 経営学における実践的転回 エフェクチュエーション
経歴
2014年4月 – 2015年3月Visiting Professor, Department of Marketing, Otago Business School
2010年4月立命館大学経営学部 准教授
2009年4月 – 2010年3月首都大学東京 都市教養学部 助教
主な出版物(著書・訳書・監修書など)
エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」
吉田 満梨 (著), 中村 龍太 (著)
吉田満梨先生の代表的書籍。
2024年10月 日本マーケティング学会, 日本マーケティング本大賞2024, 大賞
戦略や計画よりも重要で、成功に直結する思考法を伝達。
「手中の鳥」の原則
「許容可能な損失」の原則
「レモネード」の原則
「クレイジーキルト」の原則
「飛行機のパイロット」の原則
を習得できる、日本初の入門書!
エフェクチュエーション
サラス・サラスバシー (著), 加護野 忠男(監訳), 高瀬 進(翻訳), 吉田 満梨 (翻訳)
エフェクチュエーションの原典。吉田満梨先生は翻訳を担当。
エフェクチュエーションの概念は、「原因と結果」の性質について、社会科学において長らく持たれていた信念に対しての挑戦であり、社会現象についての新しい洞察を産み出す源泉でもある。この概念は特に、最善を尽しても、「原因と結果」の関係を理解することが全くできないような状況におかれている起業家的行動の分析に適したものとなっている。
目次
1 経験的探訪起業家的熟達(研究対象は何なのか、そしてなぜそれが研究対象となるのか;何を、どのようにして発見したのか;私の発見についての解釈)
2 理論的探訪エフェクチュエーション(エフェクチュエーションを理解する:問題空間と問題解決の原則;エフェクチュエーションを理解する:エフェクチュアル・プロセスの動学;エフェクチュエーションを成果に結びつける)
3 通過地点(「人工物の科学」としてのアントレプレナーシップ;競争優位と起業家的機会;エフェクチュエーションに基づく経済学の哲学と方法論;人々の希望の中に存在する市場)
4 進むべき方向(エフェクチュエーションを教える;進行中の研究;新たな研究のベンチャー)
デジタル・ワークシフト マーケティングを変えるキーワード30
デジタル化がここまで変えた! 企業経営者、マーケティング・人事担当者 必読! ビジネスの進め方、勝ちパターン、人材採用・育成…。 その未来をマーケティング×人材組織の専門家が見通す。 「デジタル化は時代のトレンドである。しかし、この流れを受けた動きは、 産業の各所でまだら模様に展開していく。そのなかで経営者は、絶えざる判断を迫られることになる」 (本文より) いまや企業のデジタル化は、避けて通れません。 激変する企業の経営環境について、事例を交えながら専門家たちがわかりやすく解説します。 キーワードを手がかりに、最新のビジネストレンドを読み解くことができます。
目次(吉田満梨先生執筆箇所抜粋)
第1部 変わるマーケティング・プロセス(仕事の進め方がシフトする)
2. アジャイル・マーケティング
第2部 変わるドミナント・ロジック(勝ちパターンがシフトする)
18. マーケティング統括者に期待される役割
19. デジタル時代のアナログ製品のリポジショニング
デジタル・ワークシフト マーケティングを変えるキーワード30
吉田 満梨 (著),水越 康介 (著), 江夏 幾多郎 (著), その他
デジタル化がここまで変えた! 企業経営者、マーケティング・人事担当者 必読! ビジネスの進め方、勝ちパターン、人材採用・育成…。 その未来をマーケティング×人材組織の専門家が見通す。 「デジタル化は時代のトレンドである。しかし、この流れを受けた動きは、 産業の各所でまだら模様に展開していく。そのなかで経営者は、絶えざる判断を迫られることになる」 (本文より) いまや企業のデジタル化は、避けて通れません。 激変する企業の経営環境について、事例を交えながら専門家たちがわかりやすく解説します。 キーワードを手がかりに、最新のビジネストレンドを読み解くことができます。 ●目次 序章 栗木 契 第1部 変わるマーケティング・プロセス(仕事の進め方がシフトする) 1. デジタル時代のマーケティング・プロセス ─ 栗木 契 2. アジャイル・マーケティング 吉田 満梨 3. 右脳系思考によるイノベーション 横田 浩一 4. グロースハック・マーケティング 谷澤 正文 5. 結果重視に向かうAI活用のゆくえ ─ 依田 祐一・水越 康介・本條 晴一郎 6. 次世代型営業へのシフト ─ 栗木 契 7. コミュニティ型のメディア活用 ─ 水越 康介 8. ネットとリアル店舗の連動 ─ 水越 康介 9. マーケティングの焦点として浮上する顧客体験 ─ 大地 崇 10. アド・テクノロジーの進化 ─ 河合 友大 第2部 変わるドミナント・ロジック(勝ちパターンがシフトする) 11. 成長市場の追い風をとらえるデジタル・マーケティング ─ 栗木 契 12. コーポレートブランディングとグッドカンパニー ─ 横田 浩一 13. マーケティング業務のオープン化 ─ 栗木 契 14. シフトをとらえた組織デザイン 栗木 契 15. リアルタイムのデータトラッキングと顧客施策 八木 克全 16. 情報システム部門のデジタルシフト 越久村 克士 17. 金融と決済のデジタルシフト 横田 浩一 18. マーケティング統括者に期待される役割 ─ 吉田 満梨 19. デジタル時代のアナログ製品のリポジショニング ─ 吉田 満梨 20. 破壊だけではないデジタル・ディスラプション ─ 栗木 契 第3部 変わるマーケティング人材(採用と育成がシフトする) 21. AI人材採用の課題 ─遠野 宏季・横田 浩一 22. 流動化する人材への制度対応 横田 浩一 23. 若者の就業意識と採用 岡本和之・横田浩一 24. グローバル化した内部労働市場の整備 ─ 江夏 幾多郎 25. 人事部門のマーケティング力 ─ 江夏 幾多郎 26. デジタル人事との向き合い方 ─ 江夏 幾多郎 27. 知識創造の源泉としての男性の育児休業 ─ 水越 康介 28. マーケティング・リサーチを支えるデータサイエンティスト ─ 佐伯 諭 29. 分散する組織の結び目 江夏 幾多郎 30. デジタル×働き方の多様化の可能性 ─ 横田 浩一
“美”のブランド物語
マーク・タンゲート (著), 吉田 満梨 (翻訳), 渡辺紗理菜 (翻訳), 張 智利 (翻訳)
有名ブランドの裏側にある、驚くべきストーリー! シャネル、エスティ・ローダー、ユニリーバなど、有名化粧品・トイレタリーブランドのマーケティングが、私たちの「美」への意識をどのように作り、変えてきたのかを描く。
近年の論文
大企業の新規事業開発におけるエフェクチュエーションの活用 ― 持続的なBMIプロセスを可能とするイントラプレナーの意思決定と行動 ―
柳 淳也, 吉田 満梨, 並木 州太朗, 竹林 一, 今庄 啓二
マーケティングジャーナル 43(4) 18-30 2024年3月29日 査読有り
企業家を支援しつづけること
吉田満梨, 伊藤智明
国民経済雑誌 228(1) 89-106 2024年3月 筆頭著者
パートナーとの協働を通じた起業家の目的形成―株式会社ヌーラボの事例研究―
吉田満梨, 二宮麻里, 三井雄一, 大田康博
マーケティングジャーナル 43(2) 30-41 2023年9月29日 査読有り筆頭著者
アドバンス・ケア・プランニング支援におけるエフェクチュエーションの適用可能性
角田ますみ, 吉田満梨
生命倫理 33(1) 69-78 2023年9月 査読有り
企業家活動の成功の向こう側へ ―エフェクチュエーション研究の現状と可能性―
吉田満梨
日本ベンチャー学会誌 39 2022年3月
Nurturing entrepreneurs: How do technology transfer professionals bridge the Valley of Death in Japan?
Takata, M, K. Nakagawa, M. Yoshida, T. Matsuyuki, T. Matsuhashi, K. Kato, A. J.Stevens
Elsevier BV, 2020年08月, Technovation, (102161) (102161), 102161 – 102161, 英語[査読有り]
ノスタルジア性向の先行要因と消費者への効果吉田満梨アド・スタディーズ 71 54-59 2019年3月
新市場創造プロセスにおける不確実性と意思決定吉田満梨マーケティングジャーナル (148) 2018年3月
Resident perceptions of tourism: The role of social distanceMaree Thyne, Leah Watkins, Mari YoshidaInternational Journal of Tourism Research 20(2) 256-266 2018年3月1日
着物関連市場の問題構造と可能性-株式会社千總『總屋』の事例研究を手がかりとして
吉田満梨
立命館経営学 52(2-3) 429-452 2013年11月
価値創造プロセスへの消費者参加
吉田満梨
繊維製品消費科学 54(9) 792-799 2013年9月
製品評価基準の変化を伴う新市場形成プロセス : カモ井加工紙株式会社「mt」の事例研究
吉田満梨
季刊マーケティングジャーナル 32(2) 16-32 2013年1月
代表的な論文
Nurturing entrepreneurs: How do technology transfer professionals bridge the Valley of Death in Japan?
Takata, M, K. Nakagawa, M. Yoshida, T. Matsuyuki, T. Matsuhashi, K. Kato, A. J.Stevens
Elsevier BV, 2020年08月, Technovation, (102161) (102161), 102161 – 102161, 英語[査読有り]
委員歴
2023年4月 – 現在 日本マーケティング学会, 理事
2022年4月 – 2024年3月 高島市, 観光ビジョン策定委員会 委員長
2019年4月 – 現在 京都市 上京区基本計画推進会議 委員
2017年4月 – 現在 滋賀県 滋賀県 観光事業審議会 委員
2015年4月 – 現在 経済産業省 和装振興協議会 委員
2014年4月 – 現在 日本商品学会 理事
2017年5月 – 2020年12月 日本商業学会 関西部会 理事
2017年4月 – 2019年3月 京都市 京都市西陣を中心とした地域活性化ビジョン検討委員会 委員
2015年4月 – 2016年3月 京都市 京都市 京都をつなぐ無形文化遺産「きもの文化」審査会 委員
参考
2024年10月 日本マーケティング学会, 日本マーケティング本大賞2024, 大賞
『エフェクチュエーション:優れた起業家が実践する「5つの原則」』
2023年05月 京都大学経営管理大学院, 第14回 優秀教育賞
2015年11月 Korean Scholars of Marketing Science, KSMS 2015 Best Conference Paper Award
やさしいビジネススクールでの吉田満梨先生の講義
吉田満梨先生のエフェクチュエーション
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その他の連絡事項
