清水 剛(東京大学)
講師プロフィール
東京大学大学院総合文化研究科教授、博士(経済学)。東京大学講師、准教授を経て現職。
専門は経営学、経営史学、法と経済学で、とりわけ企業システムおよび企業経営と法制度の相互作用に関する研究を行う。
著書に『感染症と経営―戦前日本企業は「死の影」といかに向き合ったか』(中央経済社, 2021年)他。
講義の案内
ビジネスパーソンのための基礎統計学
この講義では、ビジネスパーソンに必要とされるデータの扱い方の基礎を学びます。データサイエンスや統計に対する注目が高まる一方で、統計に対する苦手意識があったり、あるいは統計というものをどのように使っていくのか悩んでいる方も多いかと思います。この講義はそのような方々を主たる対象として、データから何かを明らかにし、そこから次のステップに進んで行くことを目的として、データをいかに扱うか、そこに統計という道具がどう役に立つかを学んでいきます。
専門分野及び関連分野
経営学,企業システム 企業経営と法システムの相互作用 リスクマネジメント 株式会社 法人 経営史 会社法 会社形態 経営組織
経歴
2021年4月 – 現在 公益財団法人東京財団政策研究所 主席研究員(客員)
2019年4月 – 現在 東京大学 大学院総合文化研究科 教授
2019年4月 – 2021年3月 東京財団政策研究所 上席研究員
2020年3月 – 2020年8月 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス 経済史学部 客員教授
2019年9月 – 2020年2月 カリフォルニア大学バークレー校 日本研究センター 客員研究員
2008年4月 – 2019年3月 東京財団政策研究所 研究員
2007年4月 – 2019年3月 東京大学 大学院総合文化研究科 准教授
2009年7月 – 2009年7月 ソウル大学校 社会科学大学 客員教授
2002年4月 – 2007年3月 東京大学 大学院総合文化研究科 助教授
2004年9月 – 2006年3月 イェール大学 国際・地域研究センター 客員研究員
2000年10月 – 2002年3月 東京大学 大学院総合文化研究科 専任講師
2000年4月 – 2000年9月 日本学術振興会 特別研究員
主な出版物(著書・訳書・監修書など)
感染症と経営:戦前日本企業は「死の影」といかに向き合ったか
青木剛(著)
戦前日本では感染症が現代よりもはるかに死に直結していた。当時の企業は労働環境の中の『死の影』といかに向き合ったのか。それはコロナ後の経営のヒントとなるはずだ。 目次 序章 「死」が身近にある社会 1. 「コロナ後」と戦前の日本社会 (1) スペイン風邪のインパクト (2) 死亡率の高さ (3) 主たる死亡要因 2. 「死」が身近な社会 (1) 日常の中の「死」―『細雪』と『ゴンドラの唄』― (2) 「死の影」の下での人々の行動 3. 「コロナ後」の社会と戦前の日本社会 第1章 「死」と労務管理 1. 「死の影」の下での労務管理 2. 日本における労務管理の変化:繊維産業を例として 3. 「コロナ後」の経営の方向性 第2章 労務管理の変化と「東洋の魔女」の誕生 1. 「死の影」が薄れた場合の変化 2. 「死の影」が薄れる社会 3. 戦後における労務管理の変化:繊維産業を例として 4. 教育機会の拡大 5. 企業スポーツの変容―レクリエーションから「東洋の魔女」へ― 6. 「コロナ後」の経営に対する示唆 第3章 「死の影」の下での消費者――三越・主婦の友・生協はなぜ誕生したか 1. 「死の影」の下での消費者 2. 戦前の日本における消費者と企業 3. 戦前期における流通の変革 (1) 百貨店 (2) 出版社による代理販売 (3) 消費組合と小売市場 4. 「コロナ後」の消費者と企業の関係 第4章 企業と株主の関係――短期志向にいかに対応するのか 1. 「死の影」の下での企業と株主 2. 戦前の株主と経営者の関係 (1) 株主の短期志向 (2) 株主の経営に対する影響力 3. 「コロナ後」の企業と株主の関係 第5章 死の影の下での企業 1. 企業の意義 2. 戦前の日本企業は永続的なものだったのか? 3. 企業を永続化する試み―組織的経営と会社形態の利用― 4. 「コロナ後」の企業 第6章 企業に閉じ込められないために 1. 永続的な企業との関係 2. 「学卒」ホワイトカラーの進出 3. 悩める「サラリーマン」たち 4. 「コロナ後」の企業と労働者 終章 「コロナ後」の経営
近年の論文
組織の寿命と未来の時間展望清水剛組織科学 56(1) 4-16 2022年9月 招待有り
Infectious disease and labor managementTakashi ShimizuAnnals of Business Administrative Science 20(6) 253-267 2021年12月15日
感染症と「死」、そして企業経営 ――戦前の日本社会から「コロナ後」を考える清水剛企業会計 72(8) 17-25 2020年8月
Small and Medium-sized Enterprises and Their Use of Organizational Forms in Japan after World War II清水 剛Management and Organizational History 2019年8月 査読有り
Supply Chain Risk Management and the Role of Project Managers: A Comparative Analysis between U.S. and Japanese FirmsTakashi Shimizu, Kihyun Park, Youngwon Park, Mark HaneyInternational Journal of Services and Operations Management 2019年 査読有り
日本型コーポレートガバナンスの原点:1950年商法改正における機関設計清水 剛Disclosure & IR 6 67-73 2018年8月
「IFRSを解釈する権利」をめぐって清水 剛, 猪熊 浩子産業經理 76(2) 115-125 2016年7月
Building Dynamic Innovation Capabilities in the Age of GlobalisationTakashi Shimizu, David Dobrzykowski, Paul Hong, Chang Won Lee, Takahiro TominoInternational Journal of Business Innovation and Research 10 1-7 2016年1月 招待有り
Project managers and risk management: A comparative study between Japanese and Korean firmsTakashi Shimizu, Youngwon Park, SukBong ChoiINTERNATIONAL JOURNAL OF PRODUCTION ECONOMICS 147 437-447 2014年1月 査読有り
組織・法人・株主:──組織と会社形態との関係に関する理論的検討──清水 剛組織科学 48(1) 64-77 2014年 招待有り
ベンチャー企業の資金調達における知的財産権の利用 : 日本のベンチャー企業および資金供給側へのアンケート調査を通じて (特集 知的財産ファイナンスと法(1))清水 剛民商法雑誌 149(4) 371-397 2014年1月
Supply chain risk management and organisational decision making: A case study of a major Japanese automotive firmTakashi Shimizu, Youngwon Park, Paul HongInternational Journal of Services and Operations Management 15(3) 293-312 2013年 査読有り
Project managers for risk management: Case for JapanTakashi Shimizu, Young Won Park, Paul HongBenchmarking 19(4) 532-547 2012年7月 査読有り
持続可能な経営とクレーム対応プロセスの構築(2010年全国大会統一論題 新時代のグローバリゼーションと持続可能性)清水 剛国際ビジネス研究 3(2) 1-13 2011年 招待有り
イノベーションのためのアイディア生成における情報と認知特性の役割植田 一博, 鷲田 祐一, 有田 曉生, 清水 剛認知科学 = Cognitive studies : bulletin of the Japanese Cognitive Science Society 17(3) 611-634 2010年9月 査読有り
委員歴
2019年2月 – 現在アジア法と経済学会 Management Board Member
2018年 – 2021年第2回世界経営史会議 組織委員会委員
2018年 – 2021年第2回世界経営史会議 プログラム委員
2015年 – 2016年第1回世界経営史会議 プログラム委員